Jリーグ・アビスパ福岡の情報をデイリーでお届けします

4
5
11
15
17
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
06

 

次の自分を求めて


中倉一志=取材・文・写真
「ホンダロックや学生選抜との試合では、中々いい内容が出せず、そこから、みんなで盛り返してきたが、こういう大事な時期に来ても噛み合わないことが多い。それでも、あと2週間で開幕するのは決まっていること。ネガティブに捉えるだけでは何も変わらない。もちろん、1人、1人が反省することは必要だが、やはり、前を向いて頑張っていくしかない。チーム全体の雰囲気は悪くないし、チームには良い時も悪い時もある。悪い時に、どれだけ前を向けるのか。それが大事」(中原秀人)

ヴェルスパ大分との試合の翌日、雁の巣球技場でのトレーニングを終えた後に、中原は、ひとつ、ひとつ言葉を選ぶようにして話してくれた。どんな結果もネガティブには捉えず、どんな時でも結果と正面から向き合い、課題を整理し、その修正に向けて全力を尽くす。それは、彼が昨シーズン1年間を通して貫いてきた姿勢。それが、ルーキーイヤーでありながら、1年間を通してレギュラーとして活躍し、大きく成長を遂げた理由だ。

そして2年目を迎える今年。さらに大きく羽ばたこうとしている。取り組んでいるのはボールをシンプルに動かすということ。周りの動きを確認し、的確なポジションを取り、そして、ワンタッチ、ツータッチでボールを動かす。今シーズン最初のトレーニングマッチとなった福岡U-18との試合で、かなり意識してシンプルに動かしているなと感じていたが、その後も、シンプルにプレーすることを徹底して繰り返している。その成果は早くもキャンプ中のトレーニングマッチにも表れており、「シンプルに動かすことがチャンスにつながるのを実感できた」と本人は手応えを話している。

もうひとつの取り組みが、前への意識を高めること。昨シーズン終盤から、攻撃に絡む動きが増えてきていたが、その意識がさらに高まりつつある。プレースタイルを変えたわけではない。あくまでも、現在任されているアンカーとしての役割を全うした上で、効果的に前に絡むことでチャンスを広げることを目指している。元々、プロになる前は攻撃的なポジションでプレーしていた選手。プロ入り後に開花した守備的な能力に、本来持つ攻撃面での能力が加われば、ひと回り大きなプレーヤーになれる。

その典型的な形と言えるのが、ヴェルスパ大分戦の同点ゴールが生まれたシーンだ。高い位置に出てボールを受けると、一瞬、間をおいてから縦にドリブルを仕掛け、そしてファーサイドで待つ坂田に絶妙なクロスを送った。そのシーンを中原は次のように振り返る。
「攻撃にアクセントを加えるために、ドリブルも必要だなというのは感じていた。くさびを当てる場面はあったが上手くいかないことが多く、そこからの展開がないなと思っていたし、その前に、あのポジションでボールを受けた時に自分に対するプレッシャーが甘いということも感じていた。だから、次にボールが来た時は仕掛けてみようという意識が頭の中にあった。ああいうアクセントを付けて、それが得点につながったというのは、また新たな成長をして行く上で、自分の中では収穫になったと感じている」

中原のポジションは決して派手なポジションではない。しかし、彼が随所に見せる気の利いたプレーが福岡の攻守全般を支えていることは間違いなく、その存在感はトレーニングマッチを重ねるごとに大きくなっている。たとえるのなら、影のゲームメーカーと言ってもいい存在。既に、チームの中では代えのきかない存在になりつつある。もちろん、全てか上手くいっているわけではない。手応えは感じていても、本人も、まだ満足するレベルではないと思っているだろう。しかし、着実に変化しつつある姿は、次なる自分を見つけるために、一歩、一歩、歩みを進めていることを示している。変化した先にどんなプレーが待っているのか。シーズン開幕が楽しみだ。

関連記事
Comments

Body

最新記事
  全記事リストはこちらから>>>
カテゴリ別アーカイブ
月別アーカイブ
スポーツ情報誌 INSIDE

「INSIDE」第22号(9/27号)絶賛発売中
ご購入方法はこちらでご覧下さい。
INSIDE FUKUOKA
福岡発スポーツ情報番組。 視聴ページへ
運営会社・発行人
株式会社オフィスイレブン
〒813-0016
福岡県福岡市東区香椎浜2-5-3-510
TEL/092-692-5723 FAX/092-61-8720
E-mail inside@office-eleven.co.jp
代表取締役 中倉一志
メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:

QRコード
QR