
九州大学サッカーリーグ1部ファイナルリーグは20日、小郡陸上競技場でリーグ最終戦を行い福岡大学が無敗でのリーグ優勝を決めた。この結果、12月8日から行われる第71回全日本大学サッカー選手権大会(インカレ)には九州代表として福岡大学、鹿屋体育大学、九州産業大学の3チームが参加することが決まった。

この日の第1試合に登場したのは鹿屋体育大学と九州国際大学。風上に立つ九州国際大学が押し込むような形で進む試合も鹿屋体育大学の落ち着きはさすが。前からプレスをかけようとする九州国際大学に対し、最終ラインで落ち着いてボールを回し、隙を見ては縦パスを中盤につけて攻撃のスイッチを入れて九州国際大学ゴールへと迫る。90分間にわたって九州国際大学のモチベーションの高さが感じられた試合も、最終スコアは鹿屋体育大学の3-0。鹿屋体育大学の落ち着いたゲーム運びが印象に残る試合だった。

第2試合では既に優勝を決めている福岡大学と、この一戦に勝利すれば暫定3位の九州産業大学を逆転してインカレへの出場権を得ることができる日本文理大学が対戦。立ち上がりの8分に岡田大和のヘディングシュートで福岡大学が先制。ここまで無敗の実力を見せるかに思われたが、この一戦に強い想いをかける日本文理大学が健闘。福岡大学の攻撃を単発に抑えてじわじわとリズムを掴むと、後半は一方的に攻め込む展開に。しかし後半のアディショナルタイム、福岡大学は途中出場の鶴野怜樹が一瞬のチャンスを見逃さずに追加点。日本文理大学を振り切った。
なお、大会最優秀選手には福岡大学の永田一真選手が選出された。永田一真選手のコメントは以下の通り。
◎永田一真選手(福岡大学);
Q:最優秀選手賞です。今のお気持ちを聞かせてください。
「素直に嬉しいということと、1年間を振り返れば厳しい時期もあったんですけれど、気を抜かずに1日、1日、やってきて本当に良かったなと思っています」
Q:一つの引き分けはありましたが無敗で優勝です。この成績についてはいかがでしょうか?
「九州産業大学と引き分けだったんですけれど、その時は全国(総理大臣杯)で1回戦負けして帰ってきた直後で、すごく難しい試合になってしまったんですけれども、そこからもう一段成長できたということが実感できていますし、鶴野怜樹と北條真汰が帰ってきて、チームにもすごく良い影響があって、インカレに向けて本当に全員が一丸となって練習から取り組めたと思っています」
Q:今年のチームの良さはどういうところにあると感じていますか?
「やはりみんなが向上心持っているということと、本当に本気になってサッカーができる仲間たちなので、そこは本当に良いところかなと思っています」
Q:インカレは総理大臣杯の1回戦負けの悔しさを晴らす大会になります。
「夏の大臣杯で1回戦負けしてしまったというところは事実ですけれども、そこからもう一段成長できてきていというのは実感できていますし、インカレに向けて本当にみんな強い想いを持ってやってきているので、関東の強いチームを倒すというところもそうですけれど、まず1回戦のところで躓いてしまわないように、初戦からしっかりと戦っていきたいと思います。やはり総力戦になるというところと、自分たちがこの1年間やってきた前からのプレスや堅い守備がポイントだと思うので、全員で勝ち切るサッカーをやっていこうと思います」
[中倉一志=取材・文・写真]
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