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【無料記事】【武丸の目】神戸vs福岡:チーム一丸となって手にした勝利。逆境で見せた長谷部アビスパの本当の「底力」

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文字通り、緊急事態だった。チーム内で新型コロナウイルスの陽性者が急増し、クラブ史上初のルヴァンカップベスト4を目指す一戦に登録されたメンバーは通常より3人少ない15人。ベンチ入りはGK2人を含む、わずか4人。驚きとともに、この状態でタレント揃いの神戸に対してどれだけ力を出せるのか不安がよぎった。ただ、試合が始まるとその邪念はすぐに払拭される。

この日のシステムは3-4-2-1。コンパクトな守備ブロックを組み、スライドを早くして連動したプレッシングを仕掛ける。チーム全体でボールの奪いどころを共有し、そこに入ってきた時には、球際激しく相手からボールを刈り取り、素早く攻撃へと転ずる。ボールポゼッションこそ神戸に上回られたが、「ボールを持たせる」状態を作り出し、ゲームの主導権を握っていたのはいつも通りの姿勢を示したアビスパ。だからこそ、いつも通り「良い守備」からの「良い攻撃」で2点を奪って勝利をもぎ取った。

個々の選手の頑張りも光った。後半アディショナルタイムにGK山ノ井拓己がフィールドプレーヤーとして登場。もちろん、その頑張りは賞賛されるべきだ。ただ、他の選手にもスポットライトを当ててほしいと筆者は思う。例えば、今シーズン2度目、先発としては初となる中盤センターを務め、終盤には足を攣りながらも存在感をしっかりと示し、チームに安心感を与え続けた36歳のベテラン城後寿。その相方としてプレーした2年目の森山公弥は躍動し、ここまで成長をうかがわせた。もっと言えば、ジョンマリも然り。チームの為に献身的な守備を怠らず、ボールが来る回数も少ない中でイライラすることなく、集中力高くプレーし続けて奪ったスーパーゴールとルキアンへのアシスト。だからこそ価値はより高い。フアンマもチームを支えてくれた。スタートポジションは右のシャドーだったが、ジョンマリが交代すると1トップの位置へ。そして、最後は中盤のセンターでプレー。過去、試合途中でセンターバックの位置でプレーしたこともあったが、本当にどこにいても頼りになる献身性の塊のような選手だ。

「いつ、誰が出ても変わらずにチームのスタイルを示す」。それが長谷部アビスパの根底にあるもの。この試合では最大限に発揮されていたように感じる。それを支えているのは間違いなくチームの一体感。どの選手も例え試合に出られなくても腐らずに来る日に備えて準備を怠らない。トレーニングから選手全員が最大出力を出し、長谷部監督がブレることのない評価で毎試合のメンバーを選ぶからこそ、ピッチに立てない選手もその試合の“代表”へリスペクトと最大限のパワーを送ることができる。飲水タイムのシーンは象徴的だろう。ベンチにいる選手が飲み物を手渡しすることはもちろん、ポジティブな声掛けでピッチに立つ選手に必死にアドバイスをしている。普段からそういった姿勢を見ているからこそアビスパに関わるすべての人々がこのチームに誇りを持てる。

神戸戦からチーム内でさらに新型コロナウイルスの陽性者が増加し、6日に行われる予定だったガンバ大阪戦は延期になった。現時点では、今後の試合もどうなるか分からない。だが、これだけは確かだと神戸戦で示してくれた。どんな状況になろうとも「長谷部アビスパの一体感」が崩れることはないと。

[武丸善章=文/中倉一志=写真]
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