
新年明けましておめでとうございます。旧年中は多大なるご支援をいただきありがとうございました。おかげさまで、コロナ禍にも拘わらず、2004年から続けているアビスパ福岡の公式戦すべての現地取材を昨年も継続することができました。改めてお礼申し上げます。
改めて振り返ると、昨年はアビスパに関わるすべての人たちにとって最高の年になりました。記録だけではなく記憶さえも塗り替えてくれたクラブ、チームの活躍は、私たちに夢と感動、そして勇気を与えてくれました。おそらく、多くの人たちが過去にない穏やかな気持ちで新年を迎えられたことだと思います。
けれども、ひとつの歴史を乗り越えたアビスパとアビスパに関わる人たちにとって、また新しいチャレンジが始まります。まずはJ1定着に向けて、ここから一つずつ、地道に階段を登っていかなければなりません。さらに言えば、対戦相手はアビスパをJ2の2番目で上がってきた降格候補のひとつとして見るのではなく、J1のチームとして研究、対策してきます。歴史を変えたからと言って浮足立つことなく、自分たちとしっかりと向き合いながら、まずは地道に足固めをしていかなくてはなりません。
サッカーは地域の文化や風習を色濃く映しだすスポーツです。これまでのアビスパも、これからのアビスパも、それは私たち自身の姿だとも言えます。もちろん、戦うのはクラブであり、チームです。けれども、地域が持つパワーを越えてチーム、クラブが大きくなることはありません。一つの壁を上った今、まだ見たことのない新しい未来に向かって私たちに何ができるのか、それが試される1年になるのではないかと思っています。私自身も何ができるのか、改めて考えてみたいと思っています。
気が付いてみれば、今シーズンでアビスパを取材してから24年目を迎えます。年齢も世間で言うところの定年に届くことになりました。「そろそろいいんじゃないのか」。そんな声が聞こえて来てもおかしくないことも承知しています。同時に自分の力のなさから、まだまだやれていないことが数え切れないほどあることも痛感しています。諦めの悪い自分がいます。今年もしつこくアビスパを追いかけ回すつもりです。そして、みなさんと一緒にアビスパの新しい歴史を見たいと思います。
今年もきっといろんなことが待っています。望んでいたこともあれば、そうでないこともあるはずです。けれども前を向くことだけは忘れずに、一歩ずつ進んでいきたいと思っています。本年もよろしくお願いいたします。
[中倉一志=文・写真]
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