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【フットボールな日々】勢いで始めたアウェイ取材も15年目。そこにはアウェイ遠征でしか感じられない空気がある


[中倉一志=文・写真]
ホームゲームだけではなくアウェイゲームも全試合取材しよう。

そう思い立ったのは2004年。気が付けば15年目になった。最初の2年間、一緒に行動を共にしたH君。2006年に2人で全試合を取材したNさん。何故か、行き帰りの電車やバスで一緒になることが多く、そのたびに撮った写真をツイッターに上げてくれるTさん(そういえば、今年は一緒になることがほとんどない)。「アウェイに来たら中倉さんがいてくれる」と言って私をその気にさせたRさん。そして、声をかけて下さる大勢のサポーターのみなさん。そんな多くの人たちに支えられながら、いまもアウェイ取材を続けられている。本当にありがたい。ただ、ただ、感謝しかない。

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アウェイゲームのゴール裏は最高の雰囲気だ。そこに集まるのは、アウェイでいつも会う仲間、初めて知り合う仲間、そして福岡から足を運ぶ仲間。熱い想いを胸に様々なルートをたどって集まってくる。人数だけならホームゲームのサポーターにはかなわない。けれどもチームへの想いは負けてはいない。生まれ育った福岡の街と、その街をホームタウンにするアビスパへの想いを込めて、一つになって「福岡!」と叫ぶ。その一体感はアウェイゲームならでは。その空気を感じたくて、いつも試合前にゴール裏に足を運ぶ。

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アウェイ遠征の楽しみはチームとともに戦うことだけに限らない。サッカーがなければ足を運ぶこともなかったであろう街の空気を感じることができるのも貴重な体験。日本は狭いようで広く、その土地には、その土地ならではの文化や空気があるからだ。できれば観光地ではなく、その街の人たちの普段の生活が感じられる商店街や繁華街に繰り出すのがおすすめ。観光地では見えてこない、その街の姿を見ることができるからだ。

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取材を終えて夜の街に繰り出す時は、いわゆる全国チェーンの店は選ばない。繁華街のメインストリートにある店構えの大きな店も基本的には避ける。選ぶのは路地裏。近所のおじさんたちが集まるような個人経営の小さな店がベストだ。学生時代から40年以上も培ってきた勘を頼りに暖簾をくぐる。当たりもあれば、その分だけ外れもある。だが、それも含めて知らない街の楽しみ方。外れた時は「アウェイの洗礼か」とニヤリと笑えばいい。

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長年アウェイ取材を続けていれば、各地に行きつけの店もできる。第27節が行われた甲府の「焼き鳥 かい」も、そのひとつ。初めて暖簾をくぐったのは2011年。見るからにB級感が漂う店は、メニューに何があるのかよくわからず(笑)、大将もマイペース。けれど、どこか温かな店内は居心地が良く、大将のお酒好きが伝わってくる。それ以来、甲府で飲むのはここと決めている。数年に1回しか行かない私のことなど覚えているはずもないのだが、たわいない話をしているうちに思い出すのがいつものパターン。今年も楽しい時間を過ごした。

今年のアウェイゲームも残すところ9試合。勝利を求めるのは当然として、その街の普段着の姿を思い切り楽しみたい。

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