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漂う変化の兆し


【中倉一志=取材・文・写真】
「スコシ、スコシ」。
そう話したマリヤン・プシュニク監督の表情が少し緩んだように見えた。磐田戦後の記者会見。京都戦、磐田戦の戦いぶりを例に挙げ、選手たちにメンタル面での変化が感じられたのではないかと質問をした時のことだった。チーム始動日から、各メディアの取材に対して厳しい表情で応えることが多かったプシュニク監督だが、この日の表情は、今シーズンで最も柔らかなように見えた。

ここまで4戦を戦って6得点6失点で1勝2分1敗。その数字をは平凡なものだ。しかし、その内容からは、福岡が昨年とは違うチームになりつつあることが見えてくる。
まず数字上に具体的に表れているのがシュート数。昨シーズンは結果の如何に拘わらず、シュート数で相手を上回った試合は半数にも満たなかったが、今シーズンは4試合すべてで相手を上回り、その本数も平均約13本だった昨年から19.5本に増加している。それが得点数に反映していないのは引き続きの課題だが、ゴールに向かう意識は確実に高まっていることが窺える。

その変化が影響しているのか、愛媛戦を除けば、試合終盤に押し込まれてアップ、アップしなくなっている。昨年は、勝利の時でも終盤に押し込まれるのが常で、その結果として、1年間を通して終了間際に失点することが多かったが、まだ4試合とは言え、そうした傾向はいまの福岡からは感じられない。むしろ、後半に向けてリズムが良くなる傾向にさえある。

そして最も重要な変化は、メンタル面に漂う変化の兆しだ。それが顕著に表れたのが京都と磐田との試合。京都戦では90分間に渡って戦う気持ちを表現し続け、磐田戦では、一体どうなってしまうのかと思われた展開から盛り返し、その姿勢を試合終了まで維持し続けた。また、昨年の上位チームとの対戦では、いい内容の試合を展開しても、結局、勝負所で根負けして敗れることを繰り返していたが、京都、磐田との試合では勝負所で堂々と渡り合うことで1勝1分という結果を残した。

もちろん、ロングボールを多用しない京都、磐田が対戦相手だったからという考えもあるだろう。それでも、上位陣相手に自分たちのサッカーを披露する時間が、せいぜい半分しかなかった去年と比較すれば、1試合を通して互角、あるいは、それ以上の戦いを演じた事実は、福岡が変化していることを物語る。

併せて、ふがいない試合になった熊本戦、愛媛戦の次の試合で、強豪相手に自分たちのサッカーを披露したことも見逃せない変化だ。いずれの試合も敗れていればズルズルと行きかねない状況。しかも、昨年は同じような状況で負け続けて勢いをなくした。その中で、京都、磐田に対し、自分たちのサッカーを余すことなく披露したことは勝点を積み重ねた以上の価値がある。京都戦の後は厳しい表情を崩さなかったプシュニク監督だが、磐田との戦いが終わった後に少し表情が和らいで見えたのは、京都戦に引き続き、磐田戦でもアグレッシブな姿勢を失わなかった選手たちに、何らかの変化を感じ取ったからだろう。

だが、それはまだ一過性のもの。それは将来の変化を保証するものではなく、福岡が何かを得ることを予見するものでもない。変化の兆しを本当の力に変えるために、次の横浜戦の結果が必要であることは今までと変わらない。簡単な試合にはならないだろうが、新たな変化の兆しを感じさせる試合を期待したい。

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