
2023明治安田生命J1リーグ 第28節
日時:2023年9月23日(土)19:04キックオフ
会場:三協フロンテア柏スタジアム/10,770人
結果:柏レイソル 1-3 アビスパ福岡
得点:[柏]ジエゴ(13分)、[福岡]紺野和也(54分、56分)、金森健志(65分)
◎長谷部茂利監督(福岡);
Q:試合を振り返って
「警戒していた形から失点してしまいました。また前半は柏さんのゲームで、2失点してもおかしくないという流れもありました。そこで我慢して何とか1失点で抑えて、ハーフタイムに後半に向けて、選手たちもよく話して、『どうしていこう』『ああしていこう』という話の中で、自分たちが準備してきたものをやろうということで、それを実行してくれました。コンビネーションの良いゴールもありましたし、それは積み重ねて少しずつ上達している部分だと思うので非常に嬉しいですし、選手たちも自分たちに自信を持っていいと思います。ただ、毎回毎回できるわけではないので、それができるように、回数を増やせるように、今日はシュート数で負けていますが、そういうところも勝てるように、そして内容をもう少し良くしていけば、さらに良いチーム、強いチーム、みんなに応援してもらえるようなチームになるんじゃないかなというふうに思います」
Q:前半は柏さんの前への勢いが非常に強く相手のペースではありましたが、そこを何とか1失点で凌げたのは、どんなところに要因があったとお考えでしょうか?
「うまくいかなかった中でも、それなりに準備してきたことや、スカウティングしてくれるコーチ、スタッフからの選手への提供も含めて、対応できているところがいくつもありました。そういうところが効いたのかなというふうに思います。ボロボロに、自分たちがもう顔上げられないほどやられてはいなかったと思うので、そういう意味では、うまくはいっていませんが、相手がすべて良かったというところまではやられていない。そんなふうに感じています」
Q:そういう意味では、後半はガラッと内容が変わりましたが、やっていこと、やろうとしていたことは大きくは変わっていなかったように思います。その落ち着きのようなものが後半の3得点、無失点につながったように思います。その辺りは、監督はどのように評価されていらっしゃいますか?
「最初からやれたら一番いいんですけれども、柏さんの前の方の選手たちのプレッシャーのかけ方やスピード感、その辺はなかなかすごいものがあったと思うんで、それでうまく繋げなかった。怖がってはいないと思いますが、うまくいかなかったビルドアップのところで少し勇気をもって、相手も少し疲れてきた、また1点リードしているというところも手伝って少し前から行くのをやめたのかもしれませんが、そこは相手の指示なので分かりませんが、そういうことも手伝って自分たちが少し攻撃に行けるなというふうな形になりました。もちろん、こちらも準備してきたことなので、選手たちはそれを実行しようとしましたが、それが相まって、後半は立ち上がりから良い形をいくつか作ってたと思います」
Q:最後はかなり押し込まれましたが、3点を取った後は4点目を狙うということはもちろんですが、1失点のまま終えるというのがこの試合での最後のチャレンジではなかったかと思います。全員で身体を張って守り抜いた守備のところは、どのようにご覧になっていらっしゃいますか?
「良かったと思います。最後は真ん中からやられそうな、綺麗に剥がされたらやられたかもしれないし、シュートも打たれましたし。サイドからクロスも含めて危ない場面もありましたけれど、それは最後の最後にそういう場面がありましたが、その前は我々が点数を取れそうな場面が何回かありました。私は追加点を取りに行く指示を出していましたので、1失点で良かったというよりは4点目が取れなかったというところが自分たちの課題ではあると思うので、そこも反省ではないですけども、上達していけたらいいなというふうに思います」
Q:確かリーグ戦は3点を取っていなかったですよね、今年はね。ショートカウンター、ダイレクトパスでの崩しと見事な攻撃だったんですが、どんな魔法をハーフタイムにかけたんでしょうか?
「ハーフタイムに伝えた言葉は『これまで積み上げてるものをやりましょう』『今日準備してきたことをやりましょう』と。コーチ中心に練習していることです。まったく同じような、似たような形です。なので私はびっくりしていませんし、みんなびっくりしていません。『練習通りだね』という顔をしていると思います。まあ時々ですけれど、年に1回の3点かもしれませんが、私としては4点目が取れたチャンスがあったので、そこにトライし続けたいなと思います」
[中倉一志=取材・構成・写真]

◎村上昌謙選手;
Q:チームが非常に勝負強くなっているというか、少し前までは課題と言われていたことが、今は攻守にわたって解消されていて当たり前のようにプレーしているのを感じます。もちろん積み重ねてきたからと言ってしまえばそれまでですが、一番後ろから見ていて、どのように感じていますか?
「元々、能力のある選手がフィールドプレーヤーに揃っていたと思いますし、そこへチームとして何をするべきかというのがより明確になり、それに伴ってチームの成熟度が増してきた部分も多いと思います。また、コンディションの部分もそうですし、チームとして勝ち進んでいるからこそ、できている部分も多いと思います。また先ほど個人個人の能力も高いと言いましたけれど、対応力というところもすごく高くて、4バックになったときにどうするべきか、3バックになったときにどう攻めるべきなのかとか、ポイント、ポイントで各々の特徴をしっかりと出していけているというのが良いと思いますね。それはチームをマネジメントしてくれているシゲさん(長谷部茂利監督)をはじめ、チームスタッフのおかげでもあると思いますね。そういったことが繋がって自分たちの良いところが出ているのが好調の理由かと思います」

◎長谷部茂利監督;
Q:名古屋戦は23年ぶりの勝利になりましたが、狙い通りに勝てたという印象があり、また一歩チームが上へ行けたのではないかと思います。監督はどのように捉えていらっしゃいますか?
「できる勝ち方。もちろん、あれ以上の勝ち方というのも何回に1回はという可能性は低いけれどあると思うんですが、でも、現状で自分たちができる一番良い形。追加点が取れたらもちろん良かったですし、早めに点数が取れたら良かったですけれど、早い時間に取れたらもう少し流れが良かったかなとも思いますけれども、一番できる形じゃなかったかなと思います。これまでもそういうゲームはフロンターレ相手やマリノス相手にやったことがあるので選手たちも分かっているし、スタジアムの雰囲気もここが(勝利の)取りどころみたいな、そういうふうに持っていってくれていると思うし、ですから、意外とあっさりというか、同じ形というか、そういうふうにも言えるし、現状、やっとできる形があの形ですね。